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ブログから、私の普段の生活振りが垣間見えるのか
皆さんが異口同音に「お忙しそうですね〜」と心配してくださる。 忙しいのに、物事をチャッチャッと片付ける速度が年と共に 遅くなり(歩く速度はめちゃ早いけれど) 夜ご飯食べた後は、疲れて眠くなる(・・;) あぁ、それなのに「本」手を出してしまうのです。 ダイエット中に、つい甘いものにふらっとしちゃうのと一緒ね。 「危険な読書」とは、今は読んでる場合じゃないのに 読み始めたら、真夜中まで、止まらないという意味です。 篠田節子本がマイブームになってから、膨大な数の著書の海から 面白そうなものを適当にピックアップしてはポチッと… 気がつけば、机の上が本の山。Kindleの中もいっぱいです。 ✴︎家守娘 ✴︎ミッション ✴︎ファーストレディ 3つの中編に分かれています。 私は(帯に書いてある様に)無責任な次女ですし、母は50代と言う若さで亡くなったので実際には母親が老いていく姿や 介護という厳しい場面に直面したことはありません。 母親と長女(ひとりっ子も含めて)、母親と自分との断ち切れない濃密な関係に ぎくしゃくした違和感を抱えているひとたちが、周りに結構多い。 自分は「親孝行、したい時には、親はなし」の典型的な例なので 母に対する思いは、もっと色んな事をしてやりたかった…という後悔だけ。 とりあえず、一番最初の「家守娘」だけ読みました。 母親の期待を一身に背負って育った、出来の良い長女が当然のごとく頼りにされ 認知症を患った母親に翻弄され、苦しみもがきながら 文字通り、七転八倒する姿が描かれています。 篠田さんらしい冷徹な眼で描かれている認知症介護の現実… 今、まさにその厳しい現実と闘っている方たちにしてみたら それこそ、他人事ではなくて、身につまされて、読みすすめるには 心が痛すぎるのかもしれません。 その厳しい現実を経験していないことを踏まえての 私「無責任な次女」の感想ですが とても、興味深く、面白くて一気に読んでしまいました。 この最初の編は、確かにホラー仕立ての小説なんです。 認知症介護という凄まじい現実を指してのホラーと言う意味だけではなくて ファンタジックなホラー…篠田さんのお得意分野ですね。 逆に言えば、現実にはあり得ないファンタジックな展開が この重〜いテーマに、救いと微かな希望を与えているような気がします。 篠田さんの小説の主人公の女達は、皆、強い! この主人公も、心で悪態をつきながら(凄いのよ) もがきながらも、決して諦めることなく闘っていく… 他の小説もそれぞれ闘う女が主人公ですね。 (優しいだけで戦わない男が出てくるのも特徴)する 最初の1編の読後感は、決して悪くない。 やっぱり、微かに希望の光が見える小説が好きですね。 再生を予感させる物語が。 話がそれますが桐野夏生さんの「グロテスク」なんかも 陰惨なテーマなのに、結末に救いがあって読後感が良かったことだけを 憶えています。 そういえば、今週の日曜日は「母の日」なのね。 すっかり忘れてた… 母の日を目に前にして、ちょっと厳しい小説をテーマにした トピックになりました。 沢山の方々が書評を書いて居ますが 篠田節子さん、ご本人のこのインタビューが やっぱり、いちばん心に響きます。 続きの2編は、もう少し一段落してからにしようっと… 読み始めちゃうと危険ですから。
by madameH
| 2017-05-12 08:00
| madameH的読書
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